井伊家当主としての仕事を終えた直虎さんは、龍雲丸とともに農婦として静かな日々を送っています。
すっかり農婦姿も板についた様子の直虎さん。農民たちも、親しげに楽しそうに元・殿に接しています。なにやらただものではないような眼光鋭い農婦ではありますが。
でもこのままでは済みそうもない様子です。武田信玄が突如織田領と徳川領に攻め入ってきたのです。せっかく平穏無事に暮らしている井伊谷の面々、農民たちにまたも危機がせまります!
<あらすじ★ネタバレ>
井伊谷は、近藤康用(橋本じゅん)によって治められ、中野直之(矢本悠馬)と高瀬は近藤に仕えていた。直虎(柴咲コウ)は還俗し、龍雲丸(柳楽優弥)と静かな生活を送っていた。
方久(ムロツヨシ)は、あやめ(光浦靖子)の刺繍の腕を見込んで、一緒になりたいと突然申しでる。皆が平穏無事に暮らしていたが、龍雲丸のもとに、堺で新しい商売を始めた中村屋(本田博太郎)から、龍雲丸に一緒にやらないかと誘いの文が来る。龍雲丸は、直虎に一緒に行かないかとさそうが、直虎は迷う。井伊谷を離れてしまうことに抵抗を感じたのだ。
まさにその頃、武田の大群が遠江へ侵攻を始めた。家康はやむを得ず抵抗を試みるが、あえなく大敗。2万の大軍勢が井伊谷へ迫るのも時間の問題と思われた。
なんとしても井伊の民が戦に巻きこまれて命を落とすのを食い止めたい直虎は、南渓和尚や龍雲丸、直之などと一計を案じる。まずは、農民たちを逃がし、戦に駆り出されないようにする。そして近藤に武田への帰順を迫った。しかし、一本気な近藤は、なかなか武田に与することに同意しない。帰順はせず、井伊の城に火を放って逃げることになってしまった。
近藤に仕えていた高瀬は何やら密命を受け、近藤の命を狙っていた。しかし、近藤は城から逃げ出し、燃える城の中から高瀬は無事直虎たちに救出された。
後に天下人となる家康が武田軍に迫られてかなりうろたえていました。このころの武田軍、超パワフルで無敵だったんです。そして、この阿部サダヲさんの家康像は昨年の「真田丸」の家康像をさらに推し進めた路線ですね。情けないところもある人間的な側面を前面に出して演じています。
家康は、名だたる武将の中にあって、最後の最後まで粘り、ついに天下を手中にするわけですが、実は若いころは大したことなかったのでは・・・と思わせる人物像ですね。もちろん、家臣がしっかりしていた、ということは間違いないようですが。逆に言えば、このころの苦労した経験が後に生きたのかもしれません。なんだか応援したい家康さんです。
一方直虎は、すっかり「とわ」になって龍雲丸と幸せそうに暮らしていました。時々は、シットして龍雲丸を殴りつけたり。こんな直虎さんを見るのもなんだかうれしいですね。結局はまた井伊の民のために一肌脱いでしまうわけですが。
大事な人たちを次々に失った直虎さんとしては、やはり、なんとしても誰も失いたくない心境。こんな世の中ですから、井伊谷を離れたくない気持ちもわかります。
それにしても、高瀬。彼女には、やはり秘密があるようです。なんのために高瀬は井伊谷に現れたのか。そしてその正体はいったい・・・。