数々の危機を才覚で乗り切ってきた直虎とそのチーム。しかし、その実態は、常にこわれかけたつり橋を渡っているようなもの。踏み出す足を一つ間違えれば奈落の底へ落ちていく状況に変わりはなかったのです。
そのうえ、死ぬ間際の寿桂尼によって、直虎の真意ばかりでなく、政次の今川に対する忠誠までもが見抜かれていたのでした。
力ある大名なら、自ら戦う算段をするのですが、井伊家は吹けば飛ぶようなお家。またも直虎チームのサバイバル作戦が本格的に始動します!
以下ネタバレあらすじです。
<あらすじ>
今川家は武田との戦に備えて国衆たちに準備を命じていた。今川氏真(尾上松也)は方九(ムロツヨシ)を呼び出し井伊家を潰す手助けをするよう求める。徳川との戦に備え、要衝の地である井伊谷を今川の直轄領にしたいと考えたのだ。
方九が今川と井伊の板挟みに悩んでいるとき、直虎(柴咲コウ)がやってくる。しかし方九は真実を告げられずその場をごまかす。
自分のところに情報が入ってこないことを不安に思い、政次(高橋一生)は一計を案じ、龍雲丸(柳楽優弥)と組んで方九を問い詰め、氏真が方九に与えた安堵状を発見する。政次はこれで事の成り行きをすっかり把握する。
しかし、すでに氏真は関口(矢島健一)を井伊に送り込んでいた。この計略は、亡くなる前に寿桂尼が指示をしておいたものだった。徳政令を出させて、民の借金を帳消しにして、井伊家を経済的に崩壊させる計略だった。
なんとか翌日まで時間稼ぎをした直虎だったが、考え付いた策は、関口の首をあげて徳川に差し出すという物騒なものだった。一方、この危機を悟った百姓たちは「徳政令を望まない」と関口のもとへ押しかけた。駆け付けた直虎に、政次はなぜか刀を突きつける・・・。
このドラマは戦国時代のわりに合戦場面などほとんどなく、ホームドラマみたいに人間関係のあれこれで進んでまいりましたが、実は、つねに直虎の背後には「今川」という脅威が存在していました。今川は主君であるがゆえに絶対であり、しかし主君だからと言って、自分たちを守ってくれるわけではないという厄介な存在です。
いよいよ本格的に井伊を潰そうと動き出した今川。単に直虎の暗殺ではなく、井伊家自体を取り潰そうというものでした。
井伊家のサバイバルは、力のないものが、どのようにすれば戦乱の中で、生き残れるかという必死の抵抗です。そのために裏切りや寝返りも非としません。生き残れれば、それが、「是」ということでしょう。
さて、状況をすべて掌握した政次さん。井伊家をなんとかしてくれるのでしょうか。最後の場面で直虎に刀をつきつけていましたが、これはいったいどんな意図なのか・・・?いまだに井伊家の中では、「今川の犬」扱いの政次さんですが、今後の活躍が期待されます。
そして、ストーリーは次回に続きます。
今週の一言 by 政次さん
「俺を信じろ、・・・信じろ、おとわ」
やっぱり政次さんが、とにかくカッコいいです!!!
主従ではなく、鶴とおとわになるとき、こういう、言葉遣いになるんですよね。それは、お互いに信頼しあっていた子供時代の言葉でした。