今まで謎の存在だった気になる男、盗賊団のかしらが登場。直虎とようやくまともに対峙する第21回。
ドラマとしては直虎が盗賊団にさらわれるというありえない展開にちょっとハラハラ。
今回は直虎VS謎の男という線でストーリーがすすみます。
<あらすじ>
浜名湖に面した港町、気賀(きが)を訪れた直虎(柴咲コウ)と方久(ムロツヨシ)。目的は、井伊の農民たちが生産した綿布の商いだった。
商人たちでにぎわう気賀の町で、銭入れを盗まれた直虎は、盗人を追いかけてとらえようとするが反対に盗賊にとらえられてしまう。その盗賊団のかしらこそ、先に木材の盗人として井伊にとらえられ、脱出した謎の男だった。
盗賊団は直虎の身代金を要求するが、直虎は一計を案じた井伊の家臣たちに無事に救出される。
救出後も、直虎は男の言った「領主は泥棒」ということばがアタマから離れない。男の言葉に一理を感じるものの、放置できない直虎は、男を説得し、材木の切り出しに協力させることに成功したのだった。
今回は、高橋一生さんの出番が少な目なのが残念ではありましたが、謎の男=龍雲丸の立ち位置や本音がわかって、この点はすっきりいたしました。
井伊の当主の家に生まれながらも、仏門に入った直虎は、普通の姫とは比べ物にならない苦労をしてきたはずですが、その彼女にとっても「領主は泥棒」という考え方はあまりにも衝撃的なものでした。
確かに、農民たちは自分の作った農作物も口にできないほど領主に搾取されるという時代です。そのような社会を180度違った角度からみる男の出現は、直虎にとっておそらくは大きなプラスになるに違いないですね。
ドラマには、結構はっきりした悪役がいたほうが盛り上がるんですが、その点では、物足りなかったかも。この人も結局「直虎サポーター」になるんでしょうね。
直虎は今のところ、考え方も子供で、政次をはじめとするすばらしい家臣の助けで、領主としての修行中、といったところでしょうか。
政次が、今川に取り込まれて「ダークサイドに落ちた」状態のときは、ドラマに政治的かつ、人間関係的になぞと緊張感が生まれて一番盛り上がったんですが。結局政次も井伊のために行動していたことがすでにわかっております。
ここから先は、ぜひ直虎にかっこよく活躍してほしいもの。今までの女性主役の大河は、なんにもしないで脇役に回っていた状況がおおかったのが残念なところでした。直虎さんにはますます暴れて周りを引っ張ってほしいです。
せっかく武田、今川、松平、織田といった戦国豪華メンバーに囲まれているので、この辺のややこしい政治的駆け引きに取り組んでほしいですね。
★本日の一言は、直虎さん
直虎「・・・卑しくあらねば生きていけぬというのは幸いなことではけしてない。ならば、せねばならぬことは、卑しさをむき出しにせずとも済むような世にすることではないのか!」
龍雲丸「世~?!」
さすがです、直虎さん。