「黒革の手帖」といえば松本清張のピカレスクロマン。これまで、何度もドラマ化されていますね。
主人公を演じたのは、山本陽子さん、大谷直子さん、浅野ゆう子さん、米倉涼子さん、といった大物女優ばかり。武井咲さんはもちろん有名女優ですが、これといったヒット作にまだ恵まれていない中、この起用を契機に彼女の代表作として欲しいですね。
私は、武井咲さんの顔もイメージも大好きなので、ここは腰を据えてドラマをみることにいたしました。武井さんのイメージから言うと、正反対の役柄のようですね。さて、第一回はどうだったでしょうか・・・。
以下ネタバレのあらすじです。
原口元子(武井咲)は、東林銀行世田谷北支店の窓口で働く派遣社員だ。実は母の残した借金を返すため、昼は銀行員、夜は銀座のクラブ「燭台」でホステスとして働いていた。
若く魅力的で純粋な風情の元子は、「燭台」の上客、楢林クリニックの院長・楢林(奥田瑛二)に気にいられ、一緒にゴルフに行く。元子は服が濡れるのもかまわず池に飛び込んでゴルフボールをとってくるなどして、彼の心をつかむことに成功する。
東林銀行で、ある事件が起こる。客の起こした事件の様子を、行員のだれかがSNSでアップし、銀行は大騒ぎになる。元子と同僚の派遣社員・波子(仲里依紗)は、その責任を押し付けられて、派遣契約を切られることになってしまった。
しかし、元子は黙っていなかった。この事件を契機に、これまで計画してきたことを実行に移したのだ。元子は、この支店の顧客が持っている借名口座の情報を利用して、東林銀行からなんと1億8千万円を横領した。
支店長たちは、元子を「正社員にする」などとなだめて、横領された金を取り戻そうとするが、借名口座のリストをネタに反対に元子に脅され、結局はまんまと全額を奪われてしまった。
元子は、その金を使って、銀座にクラブ「カルネ」をオープンさせた。華やかに着飾り、大物客を次々と迎える元子には、もはや地味な銀行員の面影はなかった・・・。
武井咲さんは、これまで清楚でまじめな役柄が多かったんですが、そのイメージが今回プラスに働いていますね。ウラオモテがあって、お金にすごく執着していて、敵に対しては徹底的に戦う~そんな強靭な主人公を武井さんが演じることで、そのイメージのギャップでドラマの意外性が増幅されています。
銀行員から、百戦錬磨の銀座のママになると、当然、彼女のファッションやメイクが変わって正反対のイメージになります。清楚な彼女もいいんですが、ママのお着物姿もなかなかのものです。この辺のファッションも見どころの一つですね。
主人公の元子は世間の常識からいえば悪い女ですが、銀行の最悪な上司たちを徹底的に痛めつけるシーンは、かっこよくて、すっきりしました。彼女なりの正義をどこまで徹底的にやってくれるかが、このドラマの一番のみどころになりそうです。
このドラマも継続して見ていきたいですね!