龍雲丸は、直虎たちの懸命な看病でなんとか命をとりとめましたね。この人までいなくなってしまったら、きっと直虎はものすごい抜け殻状態になったことでしょう。まずは、一安心・・・。
前回に引き続き、井伊家はお家再興どころかまだどん底状態。直虎は、正気には返ったもののまだどうしていいかわからずに、白い碁石をとりだして眺めては、考えあぐねていました。
ここからが、直虎の腕の見せ所、と言いたいところですが、どうやら結構てづまり状態のようですね。新しい苦難の道がまたまた続くのでしょうか。
<あらすじ★ネタバレ>
井伊谷を追われた井伊家の人々は、隠し里で密かに暮らし、直虎は、気持ちが宙ぶらりんのまま、今後のことで悩んでいた。徳川家康(阿部サダヲ)浜松城にはいり、足に深手を負った近藤康用(橋本じゅん)の傷も立ち上がれるほどまでに癒えてきた。
近藤は、自分を歩くまでに回復させてくれた直虎たちに態度を軟化させ、井伊家の家臣たちを自分の部下に迎えてもよいと言い出す。一方、井伊家嫡男の虎松(寺田心)を松下家の養子に迎えるという話がもちあがる。松下には、虎松の母・しの(貫地谷しほり)が嫁いでおり、さらに、養子になれば、松下家の家督を継ぐこともできるという話だった。
しかし、虎松が他家の養子になれば、井伊家の再興は今後あり得ない話になってしまう。・・・大きな決断だった。悩む直虎に南渓和尚は「もうよい、そなたはよくやった」と優しくねぎらう。
直虎は、井伊家再興があり得ないことを皆に告げ、家臣それぞれの身の振り方を指図する。虎松にも松下家へ行くよう告げると、虎松は猛反発した。しかし、南渓和尚の説得で、結局は松下家へと向かう。
直之(矢本悠馬)と高瀬(高橋ひかる)は近藤のもとへ。六左衛門(田中美央)は虎松の森役として松下へいくことになった。
城主としての役目を終えた直虎は、「そばにいたい」と気持ちを告白する龍雲丸と、共に生きる道を選ぶ。
「われはもう、井伊を再興するつもりはない。もう無理じゃと思う」
と、直虎は皆に告げます。
これ以上、お家のために皆が人生をささげることをよしとしない、と直虎は考えました。そして、実際今までの気力がなにかぷつんと途切れてしまったようですね。
直虎が決心したのは、南渓和尚の言葉でした。
<今週の一言>by 南渓和尚
「もうやめじゃ、次郎。井伊はここで終わらせよう。
そなたはもう疲れ切っておろう。・・・そなたはようやった」
それにしても、虎松君は表情豊かで名演でした。
かつてのおとわをほうふつとさせるような、ポジティブオーラ。そして一心にお家のことを思う心。合点の行かぬことに納得しない意地。
そして、どうやら、南渓和尚は次郎をおとわに戻した後、次のリーダーの虎松を何かに導こうとしている様子でした。ずいぶん長い間話しこんだ様子でしたからね。結局松下家には、行ったようなんですが。ここは和尚の長期戦略を楽しみにしておきましょう。