いい家族関係の持てている人も、家族に恵まれない人も大なり小なり思い当たるふしがあり、ついつい見てしまう不思議なドラマです。カホコは、ばあば・初代(三田佳子)が命にかかわる心臓の病気であることを偶然知ってしまいました。
両親にしっかりと守られて、よくも悪くも過保護に育てられたカホコに、次々と困難な問題がふりかかってきます。
今週、カホコはどのように立ち向かったのでしょうか。
<あらすじ★ネタバレ>
なんとか過保護を卒業しようと、母・泉(黒木瞳)からの自立を宣言したカホコ(高畑充希)。しかし、母との日常はなんだかぎくしゃくしていた。母もまた、手助けしたい気持ちを抑えようと自分と戦っていた。
祖母の初代(三田佳子)は、いったんはごまかそうとしたものの、カホコを呼び出して、あたらめて自分の病気が重く「いつ死んでもおかしくない」状態であることを打ち明ける。
初代が打ち明けたのには理由があった。夫をはじめ、他の家族に心配をかけたくないし、特に長女の泉に知れたら病院に入院させられ、自分の家で過ごすことができなくなることを恐れていた。
毎年恒例の家族イベント、イト(久保田紗友)の誕生日会の日が近づいていた。しかし、イトはチェロが弾けなくなって以来、すっかり家族と疎遠になりっていて、出席する気配もなかった。
カホコは、祖母のために、盛大にパーティができるよう、イトを説得しようとするがなかなかうまくいかないうえに、パーティをしたい本当の理由が説明できず苦しむ。
恋人になった初(竹内涼真)や父・正高(時任三郎)の助けを得ながら、なんとかパーティにイトを参加させるまでこぎつけたが、肝心のイトは、相変わらず固い態度を崩さず「いい人ぶってみんな偽善者。あたしは誰の力も借りずに一人で生きていく!」と宣言する。
これを皮切りに、家族はそれぞれに口喧嘩を始めた。あまりのことにカホコは叫ぶ。「もうみんなの顔なんか一分も一秒も見たくない!」
あんなに仲の良かった家族親戚一同が、めちゃくちゃになってしまったパーティでした。
カホコは今まで「愛がいっぱいの家族」と信じていましたが、パーティに集まってきた家族達は最低のケンカを始めてしまいました。家族が集まれば、みんな幸せになっていろいろな問題が解決するはず!と信じていたカホコの期待は見事に裏切られたんです。
落ち込むカホコ。慰める初クン。しかし二人の意見は食い違い、ここでも大喧嘩。「結局初クンは家族がいないからカホコの気持ちがわからない!」と言われた初クンは当然のようにキレてしまいました。初クンだって好きでこうなったわけじゃありませんよね。
初クンの家族関係は、いまだ詳細不明。なにか複雑な事情がありそうですね。この人は、結構人の気持ちを読んで心配りができるキャラですが、なんだか大きなトラウマを秘めていそうなところが魅力的です。
グレちゃって家族が大嫌いになったイトちゃん。家族を信じすぎて傷つくカホコ。私たちはいつもイトちゃんとカホコの間をいったりきたりして生きています。だから、どっちの気持ちもわかりますよね。
例えばイトちゃんですが、みんなの前で、愛にあふれたプレゼントを差し出されても、若気のいたりでますます反抗してしまいます。たしかにありきたりのことばっかり言う家族ですが、イトちゃんも振り上げたこぶしを下すタイミングがほしいはず。
カホコのほうは、回を増すごとに、宣言の内容がカゲキになっています。前回はママに対する反旗でしたが、今回は親戚一同に「顔も見たくない」と言ってしまいました。でも、ママとパパは、ちゃんとカホコの味方をしてくれていましたよね。さすがは過保護家庭、と思いましたが・・・。
そういう訳で、キャラクターがリアルすぎてどの角度からでも楽しめる「過保護のカホコ」です。