急速に落ち着かない情勢になってきました。武田が今まさに今川へ攻め込まんとする中、そのきわどい瞬間を利用して直虎たちは井伊家を復活させようともくろんでいます。
細かい打ち合わせもできぬまま、政次を信じていったんは井伊谷を明け渡してしまった直虎。二人の目論見は本当に実現させることができるのでしょうか。
ハラハラドキドキの第32回です!
<あらすじ>
武田信玄(松平健)は、家康(阿部サダヲ)と手を組み、いよいよ、あと10日で今川攻めという段になった。風雲急を告げる中、直虎(柴咲コウ)は、家康に書状を送り、徳川に味方するつもりであることを伝え、家康も承諾の返事を送る。直虎と政次(高橋一生)は、徳川に寝返ることによって井伊家を復活させ、家康の家臣に連なろうと考えていた。
政次は、関口がいなくなった状況を利用して、直虎をたずねる。今後のことについて意思を固め、幼馴染の気持ちに戻って碁を打ちながら語り合う。目論見が成功した暁には、今川を気にせず新しい井伊家を直虎を中心として盛り立てていく気持ちを確認しあう。
徳川が近づいてきたとき、政次は井伊谷に残っていた今川方の武将をとらえ、今後、徳川に味方し井伊家を再興することを宣言する。
一方、徳川方の調略で寝返った後に井伊谷三人衆と呼ばれる今川の目付けたちは家康と会っていた。鈴木重時(菅原大吉)、近藤康用(橋本じゅん)、菅沼忠久(阪田マサノブ)は家康に忠誠を誓い、それぞれに領土を安堵してもらおうと考えていた。しかし、井伊家になにかと因縁のあった近藤は、政次が油断のならない人間であることを家康にしきりに説く。
武田は今川に侵攻し、破竹の勢いで今川館を落とす。
ちょうどその日、直虎は井伊谷の門の前で、徳川勢を待ち受ける。政次が門を開けたその時、突然弓矢が徳川勢を襲った。
こんな、大きなはかりごとを、(前から意思表明していたにせよ)書状一往復ぐらいで大丈夫なのかと手に汗にぎって見ていましたが、案の定、近藤の陰謀にはまっていきそうな次回ですね。
家康さんも、他のドラマの家康とちがって、カリスマ的というよりは心優しい普通の人っぽくて、妻の縁者と結ぶことに積極的ではありながらも、すぐに他人の言葉に左右される様子が興味深かったです。
今川も家臣の離反に疑心暗鬼、直虎の腹心、中野直之(矢本悠馬)も、本当に政次を信じていいのか迷っているし、直虎すら政次とあまり話さないでこんな状態になってしまったことを不安に感じています。
戦い直前の緊張感がていねいに描かれ、目を話せないドラマ展開でした。
一方では、珍しく、政次さんのやさしい笑顔が何回も見られてうれしかったです。そして珍しく心の内を素直に吐露するシーンも。
<今週の一言> by 政次さん
私は、幼き時よりのびのびとふるまうおとわ様にあこがれておったのかもしれぬ。それは今も変わらぬ。殿をされておられる殿が好きだ。それを、身を挺してお助けしたいと思う。・・・その気持ちを何かと比べることはできぬ。捨て去ることもできぬ。生涯消えることはあるまい。
政次さんは、この話を弟の未亡人、なつにするのですが、その場でなつに「そばにいて欲しい、そなたを手放したくはない」とプロポーズ。こんな流れでいわれても普通手放しには喜べないのですが、「正直は善」です。なつにはどうせすべてお見通しで、彼女はスーパー大人なので怒ったりしませんでした。
いろいろと嫌な予感がいたしますが、来週も見なければなりません!