あっという間の3か月。今回のコードブル-は9年という歳月のあと、でもちゃんと「元フェロー」のドクターたちがちゃんと顔をそろえてのインパクトある「シーズン3」でした。やっぱり「コードブルー最高!」と思わせる展開でした。
今回大きく変わったのは、元フェローのドクターたちの立ち位置。救急救命というハードな仕事の中で、困難にぶつかり、悩み苦しみながら、フライトドクターとして成長してきたメンバーですが、今回は「指導係」として、新しい若いフェロー達を導く立場に。責任も重く、さらに様々なプレッシャーがのしかかります。
一方新米フェロー達も必死で仕事にぶつかっていきますが、現実の厳しさ、思いもよらない展開に苦しみます。
最終回の今回は、そんな2つの世代の奮闘の総決算。そして、今回の舞台はほとんどずっと「現場」です。まさに「コードブルー」らしい最終回だったといえるでしょう。
<あらすじ★ネタバレ>
工事中の地下鉄トンネル内で起こった崩落事故に駆け付けたドクターヘり。300人もの人たちが見学に入っていたという大事故だった。白石(新垣結衣)はじめ、翔北救命のドクターたちは総動員で現場で救命活動にあたる。
先頭を切ってトンネル内で治療を始めた藍沢(山下智久)、藤川(浅利陽介)、緋山(戸田恵梨香)、名取(有岡大貴)だったが、突然、トンネルが再び崩落・・・。そして、藤川だけが、白石の呼びかけに答えなかった。
藤川は、トンネル内に残された子供をかばって、大きながれきの下敷きになり、身動きができない状態だった。藤川がトンネル内にいることを知った冴島(比嘉愛未)と横峯(新木優子)は必至で藤川のもとへ走る。そして、藍沢も藤川のもとへ駆けつけて治療にあたる。
トンネル内では、おおくの死傷者が苦しんでいた。緋山と名取は妊婦から新しい命を取り上げ、横峯と雪村(馬場ふみか)は事故にあった救急隊員を運び出そうとするが・・・。
藍沢と冴島の必死の治療により、藤川はなんとか持ちこたえ、トンネルから救出され、病院に運ばれた。
危機的状況を乗り切った藤川は、冴島をこれ以上心配させまいと考え、救急を抜けて一般外来へ移る決心をする。しかし、冴島は「あなたの選んだ道を一緒に歩きたい、本当に生きたい道を歩いて」と藤川に言う。
ピアノを弾けなくなった12歳のピアニストの少女は、リハビリに取り組んでいた。執刀した新海(安藤政信)は、自分のキャリアをかけて彼女の命を救った藍沢の気持ちを少女に話した。藍沢の意図を理解した少女は、「今はまだヘタだが、前よりもっとピアノがうまくなる」と藍沢に宣言する。
そして、緋山は、医局長として青南周産期母子医療センターへ移る道を模索中だ。藍沢は、ついにトロント行きを決意した。
藍沢は、これまをふりかえり、白石に話す。自分のために仕事をしていた自分を変えたのはお前たち、仲間だったと。白石も、迷いながらやってきた9年を振り返り、かつての黒田先生のようなリーダーにはなれないが、自分なりに精一杯救命チームをつくっていくことを藍沢に宣言する。
前回のラストで崩落事故の現場が映ったので、藍沢先生とか、藤川先生とかが死んでしまったらどうしようと、ひたすら心配でしたが、なにしろ無事でよかったです。
藤川先生はひどい目にあいましたが、トンネルからストレッチャーで藍沢先生と冴島ナースに運び出され、それを白石先生と緋山先生が迎えるシーンでは、思わず感動しました。このストレッチャーシーンは、コードブル―では名場面各種。今回もまたシリーズ屈指の名場面でしょう。ストレッチャーわきで点滴するバッグを持ち上げながらあるく冴島ナースの姿が感動をさそいます。
そして、今回もまた藤川先生の性格のよさ炸裂!子供をかばってみずからががれきの下敷きに。そして藍沢と敏腕ナースがきたから、大丈夫、などとむしろ周りを元気づけ、無事病院に運ばれたら、もうこれ以上冴島を心配させないようにと、一般外科に移る決心までしてしまうんです。藤川先生は、絶対失いたくないキャラです!
みんな無事で最終回を迎えてよかったです。9年前に始まったこのドラマ。実際の9年という年月と同じように、ドラマのなかでも登場人物たちが年をとってキャリアを重ねているという設定で始まった第3シーズン。「成長」というキイワードがそれそれの俳優たちの成長ともかぶって、ドラマのリアリティもサポートしてくれて大成功だったんじゃないでしょうか。
2018年に映画化、という重大ニュースもあってうれしい限りです。ずっとこのメンバーでシリーズが続いてほしいです。
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